こんにちは。
今回は従属国の設定について解説します。
従属国とは主権国家(独立国)であるが政治・経済・軍事などの面で他国の影響下にある国家のことで、
ゲーム開始時におけるインドやマラヤはイギリスの従属国として設定されています。
動作環境
この記事は以下の条件で執筆しています。
- Windows/Steam
- バージョン:1.12.14
- DLC
- Together for Victory
- Death or Dishonor
- Waking the Tiger
- Man The Guns
- La Résistance
- Battle for the Bosporus
- No Step Back
- By Blood Alone
従属国の設定
DLC『Together for Victory』の登場によって、それまで「傀儡国」しかなかった自治システムに「自治領」や「植民地」などの新しい要素が加わりました。その後のDLCにおいてもイデオロギーや各国家独自のシステムが加わっており、多様なゲームプレイを提供しています。
サラワク王国はイギリスの影響下にありましたので、イギリスの傀儡国として設定します。
国家ファイルへの追加
従属国の設定は国家ファイルに記述されています。オリジナルファイルではインドやマラヤなどのイギリスの従属国はイギリスの国家ファイルに設定が記述されていますが、国家タグで囲めばどのファイルでも大丈夫です。
- 国家ファイルを開く。
…/history/countries/SAR – sarawak.txt - ファイルを編集する。
以下のコードはDLCの有無で処理を分けています。
DLCを所有している場合はタイプ(植民地や傀儡国など)と自治度の設定が必要です。
DLCを所有していない場合は傀儡国の設定しか存在しないので「puppet = 国家タグ」と非常にシンプルです。
# 従属国
if = {
limit = { has_dlc = "Together for Victory" } # DLCを所有している場合
ENG = {
set_autonomy = {
target = SAR # 従属国にする国家の国家タグ
autonomous_state = autonomy_puppet # 種類
freedom_level = 0.50 # 自治度
}
}
else = { # DLCを所有していない場合
ENG = {
puppet = SAR
}
}
}
項目 | 設定値 | コメント |
---|---|---|
target | 国家タグ | 従属国にする国家の国家タグ |
autonomous_state | autonomy_dominion:自治領 autonomy_colony:植民地 autonomy_puppet:傀儡国 autonomy_integrated_puppet:統合傀儡国 autonomy_satellite:衛星国 autonomy_reichsprotectorate:国家保護領 autonomy_reichskommissariat:国家弁務官区 autonomy_wtt_imperial_subject:帝国従属国 autonomy_wtt_imperial_associate:帝国提携国 autonomy_wtt_imperial_protectorate:帝国保護国 autonomy_supervised_state:被管理国 autonomy_personal_union:同君連合 |
従属国の種類 ※イデオロギーによって変更されるので注意して下さい。 |
freedom_level | 数値※0.1で10%、1で100% | 自治度 |
それではゲームを起動して確認しましょう。
イギリスの従属国として設定されていますね。
自治システムの変更
従属国は外交に制限がかかったり宗主国に対して工業力や人的資源を提供しなければなりません。
これらの自治システムは自治領や植民地などの種類毎に定義されており、自由に変更することができます。
- commonフォルダの中にautonomous_statesフォルダを作成する。
…/common/autonomous_states - 変更したい対象のオリジナルファイルをコピーする。
- ファイルを編集する。
例えば傀儡国の内容を変更したい場合は、「puppet.txt」をコピーして編集します。
下記のサンプルは傀儡国の中身ですが、それぞれの種類毎に設定する中身は異なりますので注意が必要です。
autonomy_state = {
id = autonomy_puppet # 種類ID
default = yes # 和平などで傀儡国にした際に適用されるか(デフォルトではno)
is_puppet = yes # この従属国が傀儡国かどうか(自治領は従属国ではあるが、傀儡国ではない)
min_freedom_level = 0.4 # 自治度の割合
manpower_influence = 0.9 # 宗主国に対する人的資源の影響
rule = { # 従属国のルール
desc = "RULE_DESC_IS_A_SUBJECT"
can_not_declare_war = yes # 宣戦布告できない?yesでできない
can_decline_call_to_war = no # 戦争参加要請を拒否できる?noでできない
can_be_spymaster = no # 諜報活動の主導国になれる?noでなれない
contributes_operatives = no # 諜報活動主導国の諜報員に貢献
can_create_collaboration_government = no # 協力政府の作成可能?noでできない
}
modifier = { # 補正
autonomy_manpower_share = 0.9 # 植民地編成の従属国人的資源の割合
can_master_build_for_us = 1 # 宗主国が従属国内に建設ができるか?
extra_trade_to_overlord_factor = 1.0 # 宗主国への特別勘定の貿易割合
overlord_trade_cost_factor = -0.9 # 宗主国貿易コスト
peace_score_ratio_transferred_to_overlord = 0.1 # 宗主国に提供する平和スコアの割合
research_sharing_per_country_bonus_factor = -0.5 # 技術共有ボーナス
}
ai_subject_wants_higher = { # AIが積極的に自治度を上げるか
factor = 1.0
}
ai_overlord_wants_lower = { # AIが積極的に自治度を下げるか
factor = 1.0
}
ai_overlord_wants_garrison = { # 宗主国が師団を駐屯させるか
always = no
}
allowed = { # 有効となる条件
if = {
limit = { has_dlc = "Death or Dishonor" }
NOT = { has_government = fascism }
}
}
#ROOT is puppet - FROM is potential OVERLORD
use_for_peace_conference_weight = { # 和平協定で傀儡にする頻度
base = 0
modifier = {
add = 10
FROM = {
OR = {
has_wargoal_against = { target = ROOT type = puppet_wargoal_focus }
has_rule = can_puppet
}
}
}
}
can_take_level = { # 自治度を上げるための条件(この条件を満たす必要がある)
#trigger here
}
can_lose_level = { # 自治度を下げるための条件(この条件を満たす必要がある)
#trigger here
}
}
最後に
今回の解説はこれで終了です。
従属国の設定自体は簡単ですが、自治システムを変更するのは少し難易度が高いです。
エラーが出たり正常に設定できない場合は、オリジナルファイルと比較して注意しながら変更しましょう。