【Millennia】開発者日記|経済①

こんにちは。

第5回目の開発者日記が公開されました。

今回は「経済」について語られていますが、複数回ある内の初回になります。


※素人の意訳ですので詳細は原文をご確認下さい。

Paradox Interactive Forums

Hello and welcome to another Millennia Design Diary! I’m Ro…

開発者日記

こんにちは。もう一つのデザイン日記へようこそ!私はRob “Xemu” Fermierです。ゲームのリードプログラマーであり、Ian Fischerと共同デザイナーでもあります(ちなみに、1999年の「Age of Mythology」から一緒に仕事をしています!)。これまでマップ、国家、戦闘についてお話ししてきましたが、今日は「経済」について詳しくお話ししたいと思います。

ゲームの初期コンセプトから、深く充実した経済システムを構築することが私たちの主な目標の一つでした。大規模な軍隊を編成したり、技術ツリーを突き進んだり、文化的な優位性を確立するにしても、いずれの場合でも強力な経済が必要です。取り上げる内容はたくさんありますので、今回説明しきれない内容は後日に別のデザイン日記で紹介する予定です。

Econ 101

経済の中心となるのは住民が住む地域です。住民は地域によって管理されるタイルで作業することで資源を直接生成したり、ターンの最後に資源に変換される商品を変換します。経済を豊かにする方法はたくさんあります。人口を増やしてより多くのタイルを作業できるようにしたり、より高度な商品はより価値のある資源に変換できます。また、最初から多くの地域を制御することも豊かな経済への道です。

労働者の割り当て方によって、各ターンに生成されるものが大きく変わります。戦争中の場合は、人口を増やすことよりも新しいユニットを完成させる方が重要になる場合があります。各労働者の割り当てを手動でコントロールすることもできますが、あなたが全体的に集中したい場合でもターンの最後に労働者を放置しないように自動的に管理してくれます。

経済の一部は収入を自動的に生み出します。例えばターン毎に+1の政府経験値を得るためにタウンセンターを建設できます。あなたに直接、またはあなたが管理する地域に収入をもたらすテクノロジーや理念がたくさんあります。「広大な」国家を作成する場合、これらの地域ごとのボーナスは劇的にスケールアップする可能性があるため重要になるでしょう。

もう少し詳しく見てみましょう。

国家リソース(National Resources

これらは全て「国家レベル」で追跡され、全ての地域からの収入を集めます。通常はターン毎に持ち越されます。

知識(Knowledge

テクノロジーの開発に使用されます。これは新しいボーナスやアンロックも提供します。何千年にも渡って進歩するゲームにおいて、注目すべき重要なリソースです。

文化(Culture

文化メーターが満タンになるたびに「文化力(Culture Power)」を一つ使用します。これは、即座に軍隊を招集したり、地域を拡張したり、政府を変更したりするなどの幅広い強力な効果を提供します。文化力を使用するたびに次のコストがわずかに増加します。多くの地域を持っている場合に文化力を管理することはかなり困難ですが、文化力の多くは他の方法では得ることができない能力を提供します。

財産(Wealth

大規模な常備軍を維持したい場合はユニットの維持費を支払うための十分な財産が必要になります。一部のエリートユニットは維持するために多大な財産を必要としますが、他のユニットははるかに手頃な価格で維持することができます。財産を使用することで地域の進行や次の文化力を「早める」ことができます。

改善ポイント(Improvement Points

その名の通り、新しい改善施設を建設するために使用されます。改善によって労働者からさらに多くを引き出すことができ、商品を入手して変換する主要な方法になります。ゲームの後半では専門家にも遭遇します。彼らは改善施設と同様の機能を持ちますが、純粋なインフラストラクチャーではなく、より教育を受けた労働力を求められるでしょう(錬金術の時代では、よりエキゾチックなものが必要になるかもしれません)。

ドメイン経験値(Domain XP

ゲーム内の6つのドメイン(探検・戦争・工学・外交・芸術など)それぞれが、そのドメインにおける国家の専門知識や準備を表すリソースを持っています。これらのリソースは、ドメインパワー(入植者や芸術家などの特別なユニットを生成するなど)の使用や、国民精神から新しい理念(Ideals)を購入するために使用されます(これらは非常に強力な特殊ボーナスを提供することがあります)。

地域リソース(Regional Resources

特定の地域によって生成されて使用されます。通常、ターンを跨ぐことはありません。

生産(Production

各地域は一度に1つのもの(通常はユニットか建物)を建設できます。生産は毎ターンに現在の建設物に適用されます。これは多くの4Xプレイヤーに馴染み深いプロセスです。地域は新しいものを建設する代わりに、生産力を他のリソースに変換できる「プロジェクト」に取り組むことができます。

影響(Influence

地域が影響力を生成することで、世界地図上でより多くの領土を制御できます。町の配置、地理、テクノロジーの調整など、どのタイルを取得するのかを制御する要素は数多くありますが、それらは全て影響力から始まります。よく開発された人口が多い地域では、全ての改善のために十分なスペースが必要となるので、影響は管理すべき重要なリソースです。

ニーズ(Needs

地域が人口を満たすために使用するリソースは様々です。初期段階では食料と住居によって満たされますが、ゲーム終盤には大規模な地域が教育やイデオロギーなどを求めることもあります。地域のニーズを満たすことで人口が増え、その結果、彼らが求めるニーズの種類が増える可能性があります。

ニーズ(Needs)

ニーズはゲームにおいて非常に重要な概念であるため、もう少し詳しく説明する必要があるでしょう。ニーズは全部で9種類あり、人口がどれだけ成長するかは、全体的な「ニーズ満足度(Needs Satisfaction)」(全ての個々のニーズの単純な平均値)によって決まります。ニーズを100%満たす場合、人口は基本的な要件を満たしてゆっくりと着実に成長します。しかし、最大200%の満足度を提供できれば、地域をはるかに速く成長させることができます。もちろんその逆も同様で、満足度が100%未満の地域は人口が減少するだけではなく、悪影響も及ぼすでしょう。

5つのニーズ(食料、住居、衛生、贅沢、教育)は、地域内の様々な人口しきい値に達するだけでトリガーされます(例えば、人口が10を超えると衛生が必要になります)。他の4つ(信仰、権力、イデオロギー、情報)はより条件付きであり、宗教や政府などの外部要因に基づいてアクティブになります。

ほとんど全てのニーズは人口に応じて直接増加するため、非常に大きな地域では完全に管理することは困難になるかもしれません。逆に封臣に対してはニーズを管理する必要がないという利点があるので、安定したペースで成長することができます。

商品(Goods

資源は採集(未改善のタイル上にて)と建物/パッシブボーナスを介して直接収集されますが、経済が進歩すると商品として運営されます。商品は原材料から最新の消費財まで多岐わたり、その数は約130種類に及びます!各タイプの商品には異なる「消費価値」があり、他に使用しなかった場合にターンの最後に得ることができます。多くの商品を消費すると複数の種類のリソースが得られるでしょう。

商品は様々な方法で入手できますが、最も一般的な方法は改善に取り組むことです。例えば草原タイルから直接採集すると食料を2だけ得られますが、農場を建設すると代わりに小麦(食料4に相当)を1つ得ることができます。世界中で「ボーナス」タイルを見つけるとさらに進化します。例えば小麦のボーナスタイルに農場を建設すると、同じ農場から小麦を2つ(食料8に相当)得ることができます。

ただし、商品の価値を最大限に引き出すには、より高度なタイプの商品に変換する必要があります。先に説明した小麦は製粉所で小麦粉(食料8に相当)に変換することができ、各製粉所は最大で2つの小麦を変換することができます。高度な商品供給を追求することは非常に効率的ですが、改善を構築するための投資と、十分な労働者を確保する必要があります。

どの商品供給に投資するかによって、Millenniaでの戦略がどのように展開されるかが大きく変わります。国民精神は一部の商品の価値を変更でき、適切なボーナスタイルが利用可能であればより効率的になるでしょう。また、商品を使用して海外との取引を行うこともできますが、これについては今後のデザイン日記で詳しく説明します。

労働者(Workers

経済の概要では、人口と「労働者」の両方がある程度同じ意味で言及されていることにお気づきかもしれません。ゲームの初期段階ではこれらの概念は同じです。各人口ごとに1つの労働者を提供するため、人口が3の地域ではちょうど3つのタイルで作業できます。しかし、ゲームが進むにつれてこの関係性に変化が訪れます。

ゲームの中盤あたりでは、特定の時代に応じてより高度な工業化が可能になります。これはゲーム内でいくつかの異なる方法(効率、コスト、電力要件)に反映されますが、これに関するユニークな点の1つは、複数の労働者を同じ改善に割り当てることができることです。高密度で高度に開発された地域の場合、経済をどのように構築するかにおいて大きな違いを生み出します。これらの商品供給を最大限に活用するには、インフラを大幅に再構築する必要がある場合があるでしょう。

後半の時代では、経済の規模は「ボーナス労働者」によって表されます。人口が多い地域では、1:1よりも良い割合で労働者を獲得し始めるため、例えば人口が20の場合、人口から利用可能な労働者は20人だけではなく、+2のボーナス労働者(人口10ごとに1人)を獲得できる可能性があります。適切なテクノロジー(及び時代)を入手すると、それをさらに発展させ、ゲーム後半の巨大な地域に素晴らしいボーナスをもたらすでしょう。

最後に

ゲームデザインの観点から見ると、歴史の全てをカバーする4Xゲームに適合する経済システムを作ることは楽しくて刺激的な挑戦でした。石器時代では経済の管理は非常に簡単に始まりますが、ゲーム終盤になると多くの要素が絡み合ってきます。

始めに述べたように、これはMillenniaの経済についての「パート①」です。貿易、商人、前哨基地、町の専門分野など、カバーすべきことがたくさんあります。それまでの間、次回は時代の仕組みについて具体的に説明するために、またお会いしましょう。

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