【Millennia】開発者日記|経済②

こんにちは。

「経済」についての2回目の開発者日記です。


※素人の意訳ですので詳細は原文をご確認下さい。

Paradox Interactive Forums

Hello, friends. Welcome to part two of our Developer Diary …

開発者日記

こんにちは皆さん。Millenniaの経済編、第2回目へようこそ。

前回、Robによって、異なる種類の商品と資源、ニーズの役割、そして労働者がより高度な経済でどのようにスケーリングできるかについて説明しました。

今回は、それに基づいて詳細なレベルで他の要素について説明します。

さあ、始めましょう…

首都建築物(Capital Buildings)

各地域には首都があります。その首都内では、首都建築物を建設することができます。

首都建築物は、通常、それ自体で商品を生成しないため、実際には商品ラインでは経済に直接貢献しません。例外もあります。例えば学者(Scholars)の国民精神では、本を生産する首都建築物を建設できますが、一般的には地域の全体的なインフラを表します。

そのインフラを構築するには時間がかかります。首都建築物は、首都で生産された生産物を使用して建設されるため、時間の要素が関与しています。

同様に、首都建築物は地域に関連する要件を持つことがあります。例えば、ロケットの時代において外務省の首都建築物を建設したい場合、地域のレベルが3である必要があります。

地域のレベルは、様々な方法で増加させることが出来ます。地域に町を建設すると、地域レベルが1上がります(すでに地域にある町をレベルアップさせても同様です)。石器時代の食糧備蓄庫や鉄器時代の水道橋など、特定の首都建築物も地域レベルを上昇させます。

(これらの例についての補足です。首都建築物はアップグレードラインに整理されています。食糧備蓄庫は後の時代では穀物庫に変わり、水道橋は給水所、次に下水道、そして最終的には下水処理場になります。これによって、ゲームの異なる段階で取り扱う建物が変わり、1つの首都で建設されているもののリストがより管理しやすくなります。2004年に新しい首都を建設しても、水道橋の建設から始めなくても済むということです。)

全体として、この仕組みは地域の開発曲線を現実的に感じさせるものです。情報の時代に新しい首都を建設して、大学、送電網、インターネットのバックボーンに取り組むことはできません。これらは、輝かしい新しい1つの人口を持つ首都だけではなく、人々とインフラが必要なものです。

首都建築物が経済全体にどのように関与しているかという問題に戻ると、インフラが経済の出力に関与します。ほとんどの首都建築物は商品を生産しませんが、食料品店は地域の食料を生産し、投資銀行は富を生産し、公共図書館は知識を生み出し、警察署は暴動の鎮圧を提供します。

全体として、地域の首都建築物はその地域の基本的な出力を定義します。この構成要素は拡張性がなく(1つの地域に12個の国定建造物を建設することはできません)、それらを建設する時間は、ユニットの訓練やプロジェクトの実行と競合しますが、これらは追加の商品、領土、割り当てられた労働者が必要ありません。彼らは地域の広範な経済活動を表しています。

改善(Improvements)

改善は、機械的にもテーマ的にも、首都建築物の逆と言えます。首都建築物が地域の一般的な経済活動を表すのに対して、改善は特定の産業やプロジェクトを表します。

首都建築物とは異なり、改善は特定のタイルに建設されるため、地域内に利用可能な土地が必要であり、より多く改善するには時間とともに国境を拡張する必要があります。十分なスペースがない場合、検討できる改善の数が制限される可能性があります。一部には特定の地形も必要です(例として森林には漁船を建設できません)。これによって計画がさらに変更される可能性があります。

(改善に対するタイルの要件の一つとして、敵軍が同じスペースを占領している場合は作業できません。また、破壊される可能性があるため、タイルがより脆弱になる可能性があるという点に注意してください。)

改善には(通常の場合)労働者が必要です。首都建築物はその運営のために地域からの人口を必要としませんが、改善は必要です。そのため、人口が減少したり、地域の人口がサポートできるよりも多くの改善を建設した場合、一部の改善がアイドル状態になる可能性があります。

首都建築物が地域の生産力を使用して建設されのに対し、改善には改善ポイント(後の時代ではより高度な経済において専門家が特定の改善を建設するために使用されることがあります)を使用して建設されます。生産とは異なり、IP(改善ポイント)は国家全体で共有され、蓄積されます。これにより、首都建築物と比較して改善を建設するための非常に異なる可能性が生まれます。例えば、IP(改善ポイント)を1つの地域に集中させることも可能であり、IP(改善ポイント)を温存している場合は、同じターンに同じ地域で複数の改善を即座に建設することも可能です。

経済的には、改善は商品に関連する主要な「機械」です。例外はありますが、一般的に改善は商品を直接生産するか(例:小麦を生産する農場の改善)、あるいは商品を変換(例:小麦から小麦粉を生産する製粉所の改善)します。したがって、改善を建設して運営することは商品を入手、変更、または改善するための主要な手段であり、それゆえに国の経済能力の大部分を定義します。

簡単な商品チェーンの例を見てみましょう。

私がロケットの時代(8の時代)にいるとします。

粘土、レンガ、大理石、丸太、板材などの商品は初期の時代における発展に重要です。後の時代では、鋼鉄やコンクリートなどの商品が強力な発展を促進するでしょう。

一般的に、金属は歴史の初期から柔軟で価値のある商品です。青銅器時代の採掘技術により、丘陵地帯に鉱山の改善を建設することができ、これによって銅(あるいはもし見つけることができれば、より価値のある鉄)が生産されます。

鉱山と、それに関連する金属商品ラインの改善の一部は、技術の進歩につれて向上します(例えば、初期の鉱山はルネサンス時代により生産性の高い鉱山にアップグレードできます)。革命の時代では、製鉄技術が新しい改善である製鋼炉をアンロックします。

このテクノロジーを入手したら、以前の炉(おそらく金属を取り込んでインゴットを作る高炉)を製鋼炉にアップグレードしたくなるでしょう。これによって、金属鉱石を取り込んでそれを鋼鉄に変換することができます。

鋼鉄はインゴットよりもはるかに価値があります(また、製鋼炉は古い高炉よりも大きな容量を持っています)が、ほとんどの場合、この商品ラインの次のステップが重要です。より現代的な金属関連の改善と運用には鋼鉄が必要です。

したがって、必要に応じて鉱山で作業し、そこに集められた金属を製鋼炉に供給し、地域に生産物を追加するだけで、地域の建設能力を向上させることができます。また、追加の改善を加えて、より深い商品ラインを構築することもできます。これによって、鋼鉄からより多くのものを入手したり、生産以外のものを入手したりできるようになります。

例えば、ロケット時代に入ると、機械工場を建設し、そこに鋼鉄を供給して電動工具(生産力がより高い)を生産するかもしれません。しかし、もっと富が必要であれば、代わりに自動車メーカーを建設して、鋼鉄を自動車に変えることができます。あるいは、戦争の予定がある場合は、防衛製造業者を建設し、鋼鉄をミサイルに変えたいと思うかもしれません。

様々な商品には様々な「プロファイル」があり、一部の商品は収集に多くの投資を必要としない代わりに柔軟性がない、またはあまり向上させることができないものがあり、一部の商品はより高価ですが生産的であり、異なる資源に変換できるものがあります。金属商品ラインの柔軟性について語ると、上記の例で述べた全ての改善に投資し、状況の変化に応じて労働者と鋼鉄を移動させ、最も必要なものを得ることもできます。

上記で触れられていない要素の一つは、より高度な改善によって追加のニーズが発生する場合があることです。例えば、鉄鋼の生産には電力が必要で、地域内の製鉄炉、機械工場、自動車メーカーなどが増えるほど、より多くの電力を供給する必要があります。これは、石炭や石油の採掘、風力発電所や送電網の建設などを意味します。また、追加のインフラが戦略的に見て価値がないと判断し、より低いテクノロジーの戦略を検討し、より安価な鉱山や製鉄所、鋳造所を拡大するといった方法を選ぶこともできます。

輸入と輸出(Import and Export)

Millenniaには、一般的には「外国からの輸入(Foreign Import)」と「国内への輸出(Domestic Export)」という2つの貿易タイプが存在します。

どちらも主に様々な首都建築物によって管理され、その能力が決まります。例えば、地域にショッピングセンターを建設すると、3つの外国輸入スロットが得られ、その地域に最大で3つの商品を輸入できるようになります。

輸入では、富を使って世界市場から商品を入手することができます。全ての場合でも、文化的に価値がある貿易品を輸入できます。他国の地域に特使を派遣し、その地域と戦争状態ではない場合、その地域で生産された商品が市場に追加され、輸入することが可能になります。

輸入は、見つけるのが難しい特定の商品を入手したり、余分な富をより価値のあるものに変換するための便利な方法です。

輸出も同様であり、基本的にはある地域から別の地域に商品を送る「取引」です。

例えば、ある地域にコンテナヤードを建設すると、3つの国内輸出スロットが追加され、コンテナヤードのある地域から国内の他の地域に最大で3つの商品を送ることができます。

これは前哨基地の動作と似ています。前哨基地は地域に関連付けされており、その領土に交易所が建設されると、これらの商品は関連された地域に輸送されます。

国内輸出は非常に便利です。前哨基地は地域よりも簡単に設立できるため、ゲームの初期段階ではボーナスの商品が含まれた小さな領域を獲得し、それを自分の地域に輸送することができます(交易所には労働者が必要ではありません)。後で、複数の前哨基地と国内輸出の能力を持つ複数の地域がある場合は、その能力を敵に最も近い地域に送って、新しい軍事ユニットをより迅速に訓練し、戦闘に近づけることができます。または、新しい地域を設立した時、国内輸出を使用してその地域に急速に発展させるための生産を供給することもできます。

商人(Merchants)

商人は、外交ドメインパワーを使用して入手できる特別なユニットです。これらは2つの異なる方法で使用できます。

他の国が所有する地域に送られると、その地域の首都の隣に移動してそこに配置することができます。配置された商人は、活動している地域の人口に基づいて毎ターン富を生産します。

商人の2番目の(そしておそらく興味深い)用途は、封臣の開発です。

新しい地域を設立するか、敵から地域を奪った場合、新しい領土は封臣として始まります。封臣は完全な地域に変換することができますが、Millenniaでは全ての封臣が最終的に地域になることは想定していません。

代わりに、すべての封臣が毎ターン資源を提供するため、多くの場合、特定の地域を集中的に育て上げ、その地域をサポートするいくつかの封臣を封臣のままにしておく方が効果的です。

家臣は独自に拡大・発展します。これにより、提供する資源の量が増加します。これの主な要因は人口であり、封臣の人口が増加するにつれて、各ターンに提供される量も増加します。

各封臣には繁栄度の評価もあり基本的には収益の乗数です。より大きな人口を持つ発展した封臣の繁栄度が300%になると、相当な収入が得られます。

商人は、外国の地域に送るのと同じ方法で封臣に配置できます。彼らが封臣の繁栄を増やすには時間がかかるため、外国からの短期的な富か、発展させたい封臣への長期的な投資かを選択することが必要です。

ありがとう!

この開発者日記を2つに分けざるを得ませんでしたが、それでも長い文章になってしまいました。言葉が多くなってしまい申し訳ありませんが、楽しんで頂ければ幸いです。さらに重要なことは、Millenniaの経済モデルが興味深く、奥深いものであり、国を設計して管理する新しいオプションが提供されると感じて頂けることです。基本的なモデルには多くの要素が組み込まれていますが、様々な時代、様々な国民精神、様々な勝利へのアプローチなどを組み合わせると、Millenniaのリプレイ性を大幅に高めることが可能な、戦略の膨大な要素となります。

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