【Millennia】開発者日記|国民精神

こんにちは。

2024年最初の開発者日記が公開されました。

第8回目となる今回は「国民精神」についてです。


※素人の意訳ですので詳細は原文をご確認下さい。

Paradox Interactive Forums

Happy 2024, all. Apologies for the delay on this Developer …

開発者日記

2024年、新年あけましておめでとう!

開発者日記の掲載が遅れてしまい申し訳ありません。休暇明けに再開したので作業が難航していますが、混沌を受け入れましょう!

私はC Prompt GamesのIan Fischerです。今日はMillenniaにおける「国民精神」についてお話ししましょう。

国民精神の役割

「プレイヤーの創造性」という概念は、私たちのゲームデザインの中心的な要素です。その目標をサポートするために国民精神システムが重要な役割を果たしています。

時代は、世界の基本的なルールを変更します。ゲームに関与するユニット、技術、商品、および建造物を変更し、関与する全ての国にとって歴史を導く方向に基づいて世界が変化する手段を提供します。

国民精神も時代と同様に、新しくて異なるツールをプレイヤーに提供するという点で似ていますが、より焦点を当てているのは、全ての国が共有する世界の中で提示された課題に1つの国家がどのように立ち向かうかを決定するかです。私たちはプレイヤーが自分たちの国家が何であるかを決定できるというアイデアがとても気に入っており、歴史が異なる方向に進むにつれて国家が異なる発展をする可能性があることは理にかなっていると考えています。

それについての余談ですが……。初期のプレイテストのフィードバックから、多くのプレイヤーがあらかじめ作られた国家を期待しており、それらを最大限に活用する方法を考える必要があると考えています。Millenniaでは異なる仕組みがあり、国家を表面的なものとして扱います。あなたはスペインにボーナスがあるからスペインを選ぶのではなく、スペインが好きだからスペインを選ぶのです。スペインの地名、スペインのシンボルが欲しいから、そして「スペインである」というアイデアが好きだからです。Millenniaでは、新しいゲームが始まるときには、国ごとに(わずかな初期ボーナスと視覚的な要素を除いて)どの国も他の国と変わりません。

しかし…歴史が展開するにつれて意思決定をしていく中で、国々は非常に異なるものに成長します。

国民精神の基本構造

国民精神は、最初に入手可能になった時代に基づいて、2年、4年、6年、8年の 4つのセットにグループ化されています。国家が国家精神の選択が可能な時代に入るとすぐに、対応するセットから(コスト無しで)選択することができます。

国民精神が利用可能な場合、各時代で選択できるのは1つだけです(つまり、国家が所有できる国民精神は4つのみです)。

利用可能な国民精神は排他的ではありません。複数の国が同じ国民精神を持つことができます。ただし、選択されなかった国民精神は、他の国民精神が採用されたときにボーナスを獲得します。つまり、人気の低いものは追加の報酬によって相殺されます。

政府(つまり、探検、戦争、工学、外交、芸術)を除いて、全てのの国民精神はドメインに関連付けられています。政府は独自のシステムであり、政府の国民精神はありません。

国民精神が提供するコンテンツに加えて、それを選択すると、関連するドメインで追加のドメインXPを獲得します。例えば2の時代で戦争ドメインの国民精神(例えばレイダー)を選択すると、毎ターン追加の戦争XPを獲得できます。

これは特定の状況で国民精神の選択に対する考え方を変える可能性があります。通常、国民精神自体が提供するものに焦点を当てますが、場合によっては、各ターンの追加のドメインXPや、人気の無い国民精神を選択することで得られるボーナスXPは、異なる戦略を可能にすることがあります。

選択すると、各国民精神は「イデアル(Ideals)」と呼ばれる一連のボーナスを提供します。国民精神には7つのイデアルがあり、階層的に構成されています。次の層にアクセスするには、下位層の少なくとも1つのイデアルを解除する必要があります。イデアルには、国民精神のドメインXPのコストがかかります。つまり、上で説明した「レイダー」は、戦争ドメインの国民精神であり、戦争XPのコストがかかるイデアルを持っています。

各国民精神の最終階層には、「レガシー(Legacy)」と呼ばれる特別なイデアルがあります。レガシーは安価で、わずか1つのドメインXPのコストしかかかりませんが、国民精神に関連する要件があります。例えば、4の時代の国民精神である「神学者(Theologians)」には、国教に従って人口が40に達するとアンロックされるレガシーがあります。レガシーは「Social Fabric(社会の結びつき)」ポイントを報酬として提供します。ポイントを取得する方法の1つであるため、非常に価値があります。

国民精神の解剖 – ハーン

国民精神を概念レベルで考える簡単な方法は、ある種の「評判」として、つまり国家は「何」で知られているのかということです。

これを説明するためによく使われる一般的な例には、スパルタ兵、スイス銀行、シリコンバレー、エジプトのピラミッドなどがあります。

これらの例が示すように、国民精神は実質的なものです。イデアルは重要なボーナスや独自の能力を提供するため、戦略に大きな影響を与えるでしょう。ここでのデザインは、「あなたのものは他の誰よりも少し優れています」というよりも、「あなただけがこれを持っている」ということです。

一般的に、国民精神は最初に取得した時代でのみ有用なもの、比較的長期間価値のあるもの、ゲームの残りの期間に渡って有用なものなど、様々な期間で価値のあるイデアルを提供します。しかし、これにはいくつかの変動があり、特定の国民精神は「今」(そして「今」だけ)強力であったり、即時性は低いがより一貫して継続的な価値を持つ国民精神が存在します。

ここでさらに詳しく見ていきますと、「ハーン」は「今」だけ強力な国民精神です。

ハーンは、4の時代の戦争ドメインの国民精神です。テーマ的には、この国民精神はモンゴル帝国にインスパイアされた方向性を追求することを可能にします。つまり、独自のチンギス・ハンを世界に解き放ちたいというコンセプトです。

ハーンが選択されると、特別なユニットとして「ハーン」が生成されます。このユニットは強力で、高い戦術スコア(そして無料で即時に利用可能です)を持ちますが、50ターンしか存在できないので有効に活用する必要があるでしょう。

ハーンの最初の階層のイデアルには、野蛮人(Barbarian)を中立化させる「ハーン」と、弓騎兵を生成する弓馬術(Horseback Archery)があります。

したがって、「ハーン」を持つ国はすぐに異なるアプローチをしています。ハーンのリーダーを持つ唯一の国、弓騎兵を持つ唯一の国、野蛮人に襲われていない唯一の国として。

次の階層のイデアルでは「紛争を煽る(Incite Conflict)」があります。これによって新しいドメインパワーが提供され、野蛮人をあなたのために働かせることができます。これをそのままにしてもかまいませんが、さらに「部族の統一者(Uniter of Tribes)」を取得して、あなたのハーンに任意の野蛮人のキャンプ(独自に存在するもの、またはあなたが作成したもの)を追加の弓騎兵として使う能力を与えることもできます。

ハーンは一度しか入手できないため、Keshing(?)も頼りになる選択肢です。これによって、ハーンがより強力になり、弓騎兵を生成する能力が提供されます(戦闘中の弓兵ユニット数が限られている場合に便利です)。

おそらく多くの弓騎兵を所有することになるでしょうから、「複合弓(Composite Bows)」は彼らをより強力にするのに役立ちます。

最後に、「戦争への呼びかけ(Call to War)」はあなたに利用可能なセットに独自の文化パワーを追加し、各地域でさらに2つの弓騎兵を生成することができるようにします。

これらは総じて、「チンギス・ハン体験」を提供する意図があります。強力で独特な軍事指導者がいますし、部族を結集する感触があります。あなたの軍隊はその時代の他の軍隊とは異なり、迅速に移動し、軍事的な行動を推進することが可能です。その時代における最も強力なユニットは持っていませんが、それでも多くの強力なユニットを手に入れることができます。

ありがとう!

「ハーン」は強力なボーナスを提供しているように見えるかもしれませんが、4の時代で利用可能な他の7つの国民精神も同様です。これらは独自の経験と戦略的なオプションを提供します。

 おそらくお気づきだと思いますが、さまざまな国民精神とオプションの奥深さによって、リプレイ性を生み出しています。

モジュール式のアプローチは、異なる国民精神を1つの(巨大な)テクノロジーツリーの枝として考える必要がなく、各国民精神を独自の特別なものとして見ることができるため、非常に強力です。『Millennia』はこのシステムを通じて多くの楽しさとユニークなゲームプレイを提供しています。

この概要をお楽しみいただけたら幸いです。そして、ご自身でお試しいただける日(もうすぐ!)を楽しみにしています。また、『Millennia』が気に入った場合は、ぜひウィッシュリストに追加してください。