【Millennia】開発者日記|時代①

こんにちは。

第6回目の開発者日記が公開されました。

今回はMillenniaの特徴である「時代システム」について説明されていますが、前回の経済編と同様に複数回に渡る内の初回になります。


※素人の意訳ですので詳細は原文をご確認下さい。

Paradox Interactive Forums

Hello! I’m Ben Friedman, a Game Designer at C Prompt Games, …

開発者日記

こんにちは!私はC Prompt GamesのゲームデザイナーであるBen Friedmanです。今回の開発者日記をお届けできることを光栄に思います。今日は説明が足りていなかった様々な「時代」について詳しく説明します。

Millenniaのゲーム性の中心は、人類の歴史の各時代を探索し、そこで何をしたかをプレイヤーに体験してもらう機能です。皆さんは歴史の「もしも」について興奮して話すことがあるでしょう?私たちの目標は皆さんにそれらの可能性を体験してもらうことです。そのために、Millenniaには歴史の仮想環境を作成する様々な「時代」とそれを代替する「仮想の時代」を用意しています。「もしローマが滅びなかったら?」「もし蒸気のテクノロジーが発達していたら?」「もしAIが世界征服したら?」といったような時代を探索することができます。

これらをまとめるために、私たちは一般的に考えられる「もしも」のアイデアを最もクールなテーマとプレイの楽しさの両方から考えてホワイトボードにメモしていました。残念ながら最初にリリースできる以上に多くのアイデアを思い付いたのですが、現時点では最も影響力があってローンチに向けて輝かせることができるものだけを組み込んでいます。

幅広い時代(Ages, Broadly​)

Millenniaのタイムラインは10の異なる時代に分かれています。各時代にはユニット、建物、改善などのロックを解除するいくつかのテクノロジーが存在します。各時代のロックを解除すると、歴史を進めるだけではなく、これらの「もしも」に移行することができる可能性があります。歴史的な時代にはお馴染みのテクノロジーがあり、仮想の時代にはその時代特有のテクノロジーがあります。「もし蒸気動力が使えたらどうなるか?」という時代には浮遊する飛行船やスチームパンクの機械などが含まれています。下の画像はその一例ですが、雰囲気を感じてもらえるでしょう!

時代を進めるには、現在の時代から一定数のテクノロジーを研究し、次の時代に必要な追加要件を満たしてから進みたい時代を研究する必要があります。他のプレイヤーはあなたが研究している時代の進捗を確認でき、研究完了に近づいたら警告を受けます。これによって他の人が何をしているのかを確認し、好みの時代に進むために先んじて競争することができます。


画面左上に時代進行についての警告が表示されます。

メインラインから外れた時代に進むことで、歴史的なタイムラインから分岐し、歴史改変のシナリオに進みます。私たちは歴史的に機能しつつも歴史改変にも適した時代を分割するために、タイムラインのカットオフポイントを選択しました。例えば、まさにローマが衰退しつつあった頃に「もしローマが滅びなかったら?」の時代に行くことを選択できます。一方、「もし蒸気動力が使えたら?」という時代はヴィクトリア朝の時代にぴったりと重なっています。様々な組み合わせが存在するため、プレイするゲームごとに異なる体験ができるでしょう。

これらの改変された時代は、歴史的な時代に取って代わるものです。つまり、何か固有の要素を取得するために時代を改変した場合、メインのタイムラインで入手することができたであろう重要な要素を見逃してしまうことがあります。このバリエーションは、ゲームに興味深い展開をもたらすでしょう。システムは仮想時代を進んだ後に、通常の歴史に戻るようにアナウンスすることでそれを説明します。これによって、次に「もしも」が現れた時はあなたが通常の立場であることが分かります。

ただし、過去は現在(および未来)に影響を与えるため、仮想時代のユニット、建物、改善、商品などは仮想時代から抜け出したという理由だけでさらに先の時代に変化する可能性があります。時代はあなたのタイムラインに影響を与えなくなるわけではありません。


これらの時代はタイムライン内でリンクされています。

新しい時代を研究すると他のテクノロジーと同様に、ユニット、建物、改善などが得られます。例えば「血の時代」を研究すると、敵を破壊することができるバーサーカーユニット(これは血の時代にたくさんあります)のロックが解除されます。あなたが時代に最初に入った人であれば、その時代がタイムラインに強制されることになります。これによって他のプレイヤーはあなたと同じ時代を進む必要があります。そのため、ゲームで使用するテクノロジーを選択できるため、時代を主導することが重要です。

各時代には「時代ルール」があり、その時代が主要な時代である限り、このルールが世界的に適用されます。新しい時代に入ると、前の時代のルールが置き換えられます。歴史的な時代、例えば「王の時代」では城を建設するといった既知の歴史のパターンに従うことでプレイヤーに報酬を与える比較的穏やかなルールがあります。しかし仮想の時代ではこのルールがより顕著に現れます。例えば「血の時代」のルールは、全ての国が他国との戦争を強制しますが、戦争による罰則も軽減されます。この時代ルールによって、より大きな影響を与えることができます(時代ルールを有効に活用できるという理由だけで時代を選択することもできるでしょう)。

時代の種類(Types of Ages​)

タイムラインを好きな時代に分岐させたい場合は、同じことを考えている他の国と競争になるでしょう。到達しやすい時代もあれば、そうではない時代もあり、誤って突入してしまう時代もあります。

歴史的な時代に進むには、最低限のテクノロジー以外の条件は必要はなく、より影響が少ない時代ルールが適用される傾向があります。この時代は皆さんに馴染み深い伝統的なルートをたどります。この「既存ルート」に留まるならやるべきことはたくさんありますが、「異なる時代」の楽しみを逃してしまうことになるでしょう。

仮想の時代は「もしも」のシナリオが探求される主要な場所です。これらはロックを解除するための特別な条件がありますが、プレイスタイルによっては偶然に条件を満たす可能性があります。この時代は「もしも」によって異なるプレイを可能にすることを除いて、歴史的な時代とある程度同等である傾向があります。あなたの国家が「鉄の時代」に進んでいる場合、次は「王の時代」ではなく「記念碑(モニュメント)の時代」に進めるべきかもしれません。なぜなら記念碑(モニュメント)は地域の成長に役立つ独自の改善を提供するからです。

危機の時代は仮想の時代と似ておりプレイに役立つユニークなユニット、建物、その他のコンテンツなどを提供します。ですがほとんどの場合、ゲーム内の全ての国家にとって挑戦的となる恐ろしい災害も伴います。ですが、それは必ずしも「悪いこと」ではありません。もしあなたがこの災害に対応できるのであれば、他の国々を苦しませるために危機に突入させたいと思うかもしれません。

危機の時代のもう一つの違いは、条件を満たせば他の時代への選択肢が無くなることです。その時点で必ずしも危機の時代に入る必要はありません。テクノロジーの研究を続けていれば、他の国家が異なる時代を研究してタイムラインを変えてくれる可能性がありません。


恐ろしいもの

勝利の時代は最後の時代です。非常に高い基準を満たさなければなりませんが、達成できればゲームに勝利することができる能力が得られます。最も一般的な勝利の時代は10番目の時代(10番目は全ての勝利の時代)です。もっと早く利用可能な勝利の時代もあり、社内では「オフランプ」と呼ばれ、ゲームを早く終了させることができるように設けられました。勝利の時代は勝利のための特定のルールを設定しているだけです。勝利条件を満たせば誰でも勝利できるので、時代に入る時には注意が必要です。

歴史的な時代(Historical Ages​)

先に述べたように、別の時代を進めた後は歴史的な時代に戻ります。つまりプレイする時代は少なくても半分は歴史的な時代ということですので、これらがどのようなものであるかについて「私がゲームをプレイした場合」にどのように進むのかについて説明します。

石器時代(紀元前1万年)

ゲームの最初の時代です。1つの地域と少数のユニットしかコントロールできない状況でも、ゲームを進めるために多くの意思決定が必要です。私は通常、農場を建設し、必要なニーズを可能な限り200%満たすことに重点を置いています。始めの戦闘ユニットを使用して、周囲の未知の領域を探索し、1~2人のスカウトで補強します。報酬キャンプを集め、見つけた野蛮人のキャンプを排除し、自分を有利な立場にしようと努めます。

青銅器時代(紀元前5000年)

青銅器時代では、私は国民精神に最も有益だと思われるものを選択します。これらの国民精神のほとんどは地形に関係していますが、私の選択肢(全ての要因が同じであれば)マウンドビルダー(Mound Builders)です。なぜなら、この国民精神は人口をより速く成長させるのに役立つからです。この時代でもニーズを200%満たすことに重点を置いているので、小麦農場と製粉所を連鎖させることが好きです。小麦粉は非常に効率的であるため、通常は農場にいるはずの余剰労働者を他の施設に割り当てることができます。

鉄器時代(紀元前2000年)

鉄器時代にできるだけ早く到達するのが好きです。なぜなら、部族政府を新しい政府に改革できるからです。どの政府を選ぶかは、その時の状況、封臣がたくさんいるかどうか、国境を保って地域を成長させ続けることに専念するべきかによって決まります。私は通常、鉄器時代までに近国よりも先を見越した計画を立てています。スポーンした場所の地形が幸運であれば、自分への投資、鉄鉱山の稼働開始、そして基本的な食糧をより効率的な精製品につなげていきます。もし運が悪ければ、軍事に投資して隣国を悩ませるために騎兵を訓練するか、彼らから無防備な封臣を奪おうとするでしょう。

王の時代(西暦0年)

王の時代では、城の建設に対する時代ルールの報酬を得るために、早めに前哨基地を城にアップグレードするのが好きです。この時代では宗教を発見することもできますが、信仰は他のニーズと比べて満たすのが少し難しいため、慌てずに待つ傾向があります。そしてニーズを満たさないと、やがて危機の時代が到来します。王の時代には封建制度の技術もありますが、これは私が最初に取ることが多いです。なぜなら農場をより効率的にし、製粉所やオーブンからパンを焼くことでニーズを満たすだけではなく、他の改善に取り組むための労働者を確保することができるからです。

ルネサンス時代(西暦1400年)

歴史的なルートを進み続けるとルネサンス時代に到達します。この時代に入ると無償の探索ユニットを入手できます。私はこのユニットを使って近くのランドマークへ探検します。またスカウトをより多くの探検家にアップグレードして探検に役立てます。ここで航海技術(Navigation Tech)を入手します。なぜなら陸上ユニットを輸送船に乗せて広い海を越えて送ることができるからです。他の大陸や島で何が起こっているか知りたいですし、海の向こうは安全なので勝ち馬に乗って領土を奪ったり、他国を扇動して紛争を引き起こさせたりします。

啓蒙時代(西暦1600年)

啓蒙時代では知識の生産を爆発的に増やすためのツールが提供されますが、これに関連するニーズを満たすことに失敗すると危機の時代が訪れるため、私は比較的安全にプレイする傾向があります。私はこの時代をクールダウン期間として活用し、全ての地域の改善をアップグレードし、ニーズが満たされていることを確認し、地域を強力な経済マシンにするためにリソースを費やします。

革命の時代(西暦1800年)

私はゲームについての知識を持っているので、革命の時代を予期して、これまではあまり使い道が無かった石炭をマップ上でできる限り獲得したいと考えます。石炭は非常に安価な発電方法であり、今後の電力需要を満たすことができます。地域の電力需要は「工場」スタイルの改善や他の高度な建物を建設することで得られます。これらはロックが解除され次第に行う予定です。その利点は各工場の改善に複数の労働者を割り当てることができ、より小さな地域がより大きな地域に追いつくことができることです。革命の時代はゲームの重要な転換点ですが、独自の紛争が組み込まれている唯一の歴史的な時代でもあります。革命を目指す反乱ユニットが出現し始めたら、撃退できるように準備する必要があります。そのため、啓蒙時代を利用してこれらに備えれば良いでしょう。

原子力時代(西暦1920年)

私がこの時代に到達した最初にプレイヤーである場合、自分に最もメリットがある政府にアップデートします。もし遅れてしまった場合は、最も強力な派閥に参加できる政府を選択します。派閥の力を利用して遅れたリードを取り戻すことができます。また、宇宙競争もできる限り活用します。宇宙競争を最初に完了したプレイヤーは素晴らしい報酬を得ることができ、更なる報酬を得るための転換点になる可能性があります。

情報時代(西暦1980年~2030年)

情報時代に入るとどうやって勝つかに集中しなければなりません。他の国家と比べて自分が安全な立場にいると感じた場合、最もリスキーな勝利の時代である「シンギュラリティの時代」に挑戦することを楽しむことができます。私はスーパーコンピューターを解除する情報技術を取得し、非現実的な量を建設してローグAIの危機を引き起こし、大きな花火のような最終決戦でゲームを終わらせます。

最後に

今回の日記はこれで終わりです。時代についてお話ししたいことがまだまだたくさんありますので、次回をお楽しみに!耳を傾けてくれてありがとう、……えっと目だって?これまでMillenniaに寄せて頂いた全ての愛に感謝します。このゲームが気に入ったらウィッシュリストに登録して下さいね。